相談事例

架空請求

相談内容(2016年11月・青少年女子)

無料のアダルトサイトを見てしまい、いきなり登録完了の画面が出てきた。登録を解除するには30分以内に電話してください。翌日連絡しても規約に基づき直接請求します。と書いてあり、電話をしてしまった。解約のためにお金がかかると言われ、姉に相談したら調べてくれて詐欺だと分かった。電話が何回も鳴り、留守電も入っているので着信拒否をした。家から電話をしたことで住所を特定されたり請求が来たりしないか。

アドバイス

契約の同意や利用規約の同意などの画面がなく、同意をする操作もしていないなら、契約は成立していないと思われるので、錯誤による無効の主張が可能である。このまま無視をしているのが良い。ただし、電話をかけていることから、相手には電話番号が伝わっていると考えられる。着信拒否をしたのは正しい対応であり、さらに心当たりがない電話番号や非通知での着信にも注意し、きっぱりと無視をしてほしい。電話番号から住所を割り出すことは難しい。相手の脅しにもきっぱりと無視をしてほしい。

ポイント

架空請求トラブルの多くは興味本位でアダルトサイトを開き、年齢を偽ってサイトを利用することで出会ってしまう。興味本位の安易な行為はトラブルの始まりだと、しっかりと意識してほしい。また今回のように、トラブルに出会っても自分一人で解決しなかったことが、問題を深刻化させないための一助になる。保護者や家族に相談するのは勇気がいることではあるが、自分自身が冷静な判断を行うためにも大切な姿勢である。

相談内容(2016年10月・青少年男子)

興味本位でアダルトサイトの動画をタップしたら登録完了の通知が出てきて、誤作動登録の場合の電話番号が書いてあった。その電話番号に連絡をしたら、携帯電話会社から請求が来ると言われた。どうしたら良いか。住所が特定されたりするのか。

アドバイス

利用規約への同意や有料の契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられ、お金を払う必要はないだろう。電話をかけていることから、今後は非通知や知らない番号からの電話には十分に注意をし、着信拒否等で対応すると良い。携帯電話会社からの請求についても、自分自身が画面上で携帯電話会社からの請求に同意をする操作が必要となる。契約に同意をしていないのであれば、万が一請求されても払う必要はない。念のため、保護者に正直に伝え、使っていないサービスの請求がないか確認してもらうと良い。住所については、インターネットでは通常、画面を閲覧しただけでは個人情報を取得することはできない。自分から伝えたり、入力をしておらず、不審なアプリのダウンロードもしていないのであれば、相手が調べることは困難だろう。

ポイント

動画サイトなどを閲覧していて、突然有料登録のような画面に切り替わったりしても、慌てて自分から連絡をせず、支払い義務があるかどうか冷静に考えることが大切である。未成年者の場合は特に、焦って対処しようとして、相手に連絡をしてしまったという相談が多い。さらに、知識や経験が十分でないために、相手の言葉を信じ込み、心配事を増やしてしまうケースも見受けられる。トラブルから身を守るために、インターネットの利用について家庭でよく話し合い、危険性を情報共有しておくことが大事である。

相談内容(2016年9月・青少年女子)

家の学習用タブレットで調べ物をしていたら広告を間違えて触ってしまい、アダルトサイトの請求画面が出てきた。退会手続きをしないと料金を払わなければならないと聞いて、焦ってしまいメールを送ってしまった。

アドバイス

アクセスした画面には、どのようなことが書かれており、どのような画面でどのような操作をしたのか、良く思い出してほしい。利用規約や有料の契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられるので、解約・退会、お金を払う必要はないだろう。相手にメールを送信する、電話をかけるといった行為は、自ら個人情報を伝えてしまう行為である。契約が成立していないと考えられるならば、メールについては迷惑メール設定をし、必要のないメールは受信しないようにする。電話をかけているならば、非通知や知らない番号からの電話には十分に注意し、着信拒否等で対応すると良い。もし自宅の固定電話から電話をしているならば、今回のことを家族にも話して、一緒に対策をしてもらうと良い。

ポイント

学習用タブレットであっても、インターネットに本格的に接続できる機械であることを忘れてはならない。フィルタリングを正しく利用していなければ、有害サイトや危険性のあるサイトにもアクセスすることができてしまう。学習用タブレットを利用している家庭では、フィルタリングを正しい設定で利用できているかどうか確認しておくと良いだろう。学習用以外の目的での利用ルールについても家庭でしっかり話し合ってほしい。

相談内容(2016年8月・青少年男子)

保護者名義のタブレットでアダルトサイトにアクセスした。年齢確認で18歳以上をタップしたら登録完了となり、料金を請求された。誤作動の場合の連絡先が書いてあったので、自分のスマートフォンで電話をかけると年齢を聞かれた。未成年だとわかると注意された。これは、会員登録が解除されたと考えていいのか。請求は届かないだろうか。

アドバイス

インターネットで有料のサービスを利用する際には、利用者側がその契約に同意をする必要がある。年齢確認だけでは有料の契約に同意をしたことにはならないので、お金を払う必要も退会の必要もないだろう。ただし、今回は年齢を偽ったことでトラブルになっているので、ルールを無視した利用は危険だということを理解してほしい。相手に電話をかけたことで、電話番号が伝わっている。有料の契約に同意をしていないのであれば、今後請求の電話があったとしても、無視をする対応を勧める。非通知や知らない番号からの電話には注意をして、着信拒否などで対応してほしい。

ポイント

この事例では、トラブルの発端は年齢制限のあるサイトで年齢を偽ったことにある。年齢確認の画面で先に進まずに戻っていれば、有料登録の画面に出会うことはなかっただろう。相手に連絡をせずにきっぱりと無視をしていれば、その後の心配事も起きなかっただろう。ルールを無視した行動や、知識が不十分なままインターネットを利用することの危うさがわかる事例である。今回のトラブルを、安心安全なインターネットの利用とは何かを考えるきっかけにできると良い。

相談内容(2016年7月・青少年女子)

親に内緒でスマートフォンの制限を解除し、アダルトサイトを検索してアクセスしたら有料登録してしまった。年齢確認も料金表示もなく勝手に登録されたが、12時間以内にお金を支払わないと裁判になると書いてある。まだ電話もメールもしていない。

アドバイス

登録までの経緯を思い出し、有料契約が成立したかどうか考えてほしい。年齢確認や料金表示がなく、自分自身も有料契約に同意の意思表示をしていなければ、契約は無効である。お金を払う必要がなく、解約の必要もない。電話もメールもせずに無視することを勧める。

ポイント

インターネット上では、意思に反して料金を請求されるなど、不正請求サイトに出会ってしまうことがある。夏休み中は特に、保護者の不在中にインターネットを利用する機会も増え、興味本位からアダルトサイトにアクセスしてトラブルに遭ってしまうケースも多い。意思に反して料金を請求されたとしたら、無視する対応が一番良いが、一人で判断して間違った対応をしてしまった例も多く見られる。このようなインターネット上の危険に近づかないための役割を果たしてくれるのはフィルタリングである。フィルタリングは保護者に代わってトラブルから守ってくれる存在であり、その必要性を青少年自身にも理解してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。