相談事例

架空請求

相談内容(2011年10月・青少年女子)

友達にケータイを貸したら、その友達が誤って変なサイトに登録してしまったらしい。料金請求の画面が出たので退会しようと思って年齢、性別、メールアドレスを送信してしまった。IPアドレスとメールアドレスを相手に知られている場合、本当に支払わなくてよいか?自分の住所や名前が分かってしまわないかとても心配。

アドバイス

メールアドレスが相手に知られていることから、今後迷惑メールが増える可能性があること、その場合の対応について説明した。IPアドレスから個人の情報が分かることはないので安心してほしい。今回はお友達が興味本位でクリックした結果であるが、そのお友達にも今回の話の内容を伝えるとよい。また、フィルタリングは途中で解約したとのことだが、再度加入を検討してはどうかとも話した。

ポイント

友達に携帯電話を貸したことでトラブルに巻き込まれてしまった事例。フィルタリングに加入していない携帯電話を友達に貸したことで有害サイトへアクセスされてしまったという事例はよく見られる。こうしたトラブルもフィルタリングに加入していれば回避できたと考えられるため、自分は大丈夫と思っていても18歳未満の間はフィルタリングを解除しないことが望ましい。今回のトラブルをきっかけに、貸し借りをした両者とも、今後は軽はずみな行為は差し控え、携帯電話の根本的な使い方やマナーを見直すことができるとよい。

相談内容(2011年9月・青少年男子)

スマートフォンで間違えてアダルトサイトに入ってしまった。年齢確認や利用確認のボタンを押したら、入会・登録され請求画面が出た。3日以内に代金を支払うようにと請求されている。電話をかけてしまい、「お金を払わないと退会できない」と言われた。名前や住所は聞かれなかった。

アドバイス

入会の意志がないのに勝手に登録されお金を請求されたのであれば不当な請求であるためお金は払わなくても大丈夫。電話をかけた際、電話番号を通知していたのであれば、電話番号を知られた可能性があるので、その場合、着信拒否をするとよい。自分からメールを送っていなければ請求メールが届くことはない。年齢を偽って利用しようとしたことについては今後は注意が必要だが、取り消し手段がなかったのであれば契約の無効を主張できるので安心してほしいと伝えた。

ポイント

急速に普及が進むスマートフォンにおけるワンクリック請求の相談が増えている。パソコンでは請求画面が貼り付いて消えないという相談が多いが、スマートフォンの場合、現時点では請求画面が表示され、利用者を慌てさせるだけというパターンである。架空請求に関しては、退会しようとしてメールや電話で連絡することは相手の思う壺だと自覚する必要がある。何よりも、興味本位で進んで行った先に、利用者の情報を引き出そうとする罠が秘かに仕掛けられていることを意識する必要がある。

相談内容(2011年8月・青少年女子)

芸能人のサイトを見ていてリンクをたどっているうちに、アダルトサイトにつながった。すぐに閉じたが、登録と請求の画面が出て3日以内にお金を支払うようにという表示でカウントダウンが始まった。問い合わせをするために電話をかけてしまった。名前や連絡先などは聞かれず、請求画面も消えたが、大丈夫だろうか?

アドバイス

申し込みの意志がないのに登録、請求されたのであれば、ワンクリック請求という不当な行為である。お金は払わなくてよい。名前や連絡先などは相手に知られていないので安心してほしい。今後も同じようなトラブルにあったら、慌てて電話をかけたりせずに相談してほしい。

ポイント

同一の相談者から同じ内容の相談が複数回寄せられた。夏休み期間中でもあったためか、繰り返しの相談は他にもある。心配ないと毎回助言しても、青少年は不安が完全に解消されるまでには時間がかかるようである。

相談内容(2011年7月・保護者・青少年女子)

子供がパソコンからアダルトサイトの動画再生ボタンをクリックしたら、登録・請求の画面が表示された。子供は退会手続きをしようとしてサイトにメールと電話をしてしまった。すぐにパソコンのメールアドレス変更、携帯電話の着信拒否をした。相手には電話番号、メールアドレス、IPアドレス、生年月日を知られたが、今後、個人が特定され、料金を請求してきたり、手紙が送られてくることはあるか?不安な毎日を過ごしている。

アドバイス

メールアドレス変更や携帯電話の着信拒否など、保護者による適切な判断・対応ができているため、心配ないと伝えた。IPアドレスは、インターネット上のパソコン1台1台に割り振られている番号であるが、個人を特定する情報はプロバイダーが管理している。サイト運営者がIPアドレスから個人を特定することはできないので安心してほしいと伝えた。生年月日を知られているので、念のため、生年月日から推測されるようなパスワードをインターネットや携帯電話で使っていたら変更することを勧めた。

ポイント

保護者の適切な対応でさらなるトラブルを防ぐことができた事例。泣きながら相談してきた子供から冷静に状況を聞き、適切に判断して必要な措置をとれたことに感心した。

相談内容(2011年6月・保護者・青少年男子)

子供がパソコンで有料サイトに会員登録してしまった。請求画面がパソコンに表示されている。子供が慌てて、表示されている連絡先に電話をかけたら、親から電話をするように言われたとのこと。相手には、氏名、住所などは知らせなかった。画面には金額、支払い期限、振込先口座が表示されているがどうしたらよいか?怖くてパソコンは触れていない。

アドバイス

架空請求であり、支払いの必要はないことを説明し、保護者から電話をしないように助言した。相手から電話がくる可能性があるので、着信拒否をするとよい。もしもかかってきても支払いには応じない。着信拒否しても別の番号から電話がくるようであれば、相手には警察へ相談しますと言うとよい。また、振込先などの情報は、最寄りの警察署へ、不当請求業者の口座として情報提供できることを伝える。

ポイント

請求画面を見て慌てて架空請求業者に電話をかけたり、解約のメールを出してしまうなど、利用者側から連絡してしまうケースも多い。今回は電話をしてしまったが、名前や住所などの個人情報は伝えておらず、保護者からすぐに相談があったため、さらなるトラブルを回避できた。連絡をしたり、実際にお金を振り込んでしまう被害を未然に防ぐためにも、青少年がひとりで悩まずに気軽に相談できる窓口があることを広く周知していきたい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。