相談事例

料金関係

相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)

子供が古い端末から複数のゲームアプリで課金をしてしまった。数週間のあいだ、1日に何回も課金していたことも分かった。金額が高額で焦っている。

アドバイス

遊んでいたゲームと課金をした日時について利用明細を出しておくと良い。料金がクレジットカード決済によって請求されるのか、携帯電話会社の収納代行サービスとして請求されるのかを見極めて、その利用明細を取得することを勧める。民法では、未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると決められている。法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースと思われるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談すると良いだろう。

ポイント

回線契約をしていない古い端末であっても、Wi-Fiを利用してインターネットに接続すれば、オンラインゲームで遊んだり、買い物をすることもできてしまう。子供が使用する端末にはフィルタリングを利用して、予期しないトラブルを防ぐことが保護者の役割と考えてほしい。子供が利用して良いアプリの管理、課金防止、時間制限の設定も重要である。パスワードも勝手に解除できないように保護者がしっかり管理しておくことが大切である。

相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)

息子が祖母のスマホでゲームの課金をしていて、知らないうちにクレジットカード決済で引き落とされていた。カード会社からの明細を確認していてわかった。今までの利用料金はすでに引き落とされている。家ではゲームを禁止しており、祖母のところへ行って課金しているとは思わなかった。祖母もスマホを貸していたが課金には気が付かなかった。息子は課金の意識はなかったがゲームアプリのダウンロード、パスワード解除などを自分で操作したようだ。

アドバイス

民法では、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。ただし無条件で認められるわけではなく、保護者のカード管理の状況、子供が年齢を偽っていないかなどで判断される。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。

ポイント

オンラインゲームでは、お金を使っている現実味がないまま課金してしまうケースも多いようである。今回のことをきっかけに、現実世界で買い物をするときと同様に、遊びたいゲーム、欲しいアイテムはお金を支払って購入するものであることを家庭でしっかり話し合えると良い。インターネット上では、未成年者が利用していたことを証明するのは簡単ではないため、未然防止の対策も大事であり、子供が使う端末には必ずフィルタリングを利用してほしい。

相談内容(2019年5月・保護者・青少年男子)

子供が保護者のタブレットでゲームの課金をしてしまい、クレジットカードで高額が決済されていた。タブレットを自由に使わせることはなかったが、保護者の机から持ち出したようだ。タブレットにパスワードは設定しておらず、クレジットカード情報が登録されている。支払いの取り消しをしたい。

アドバイス

未成年者契約の取消の法律に沿って、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入は取り消しができる。法律の適用には条件があり、たとえば保護者の承諾を得ていないこと、金額が子供が通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどでケースバイケースで判断される。詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。

ポイント

子供がインターネットで無意識に課金をしてしまったような場合でも、未成年者契約の取消が必ず適用されるとは限らないため、保護者の端末を子供に貸し出している場合は特に、事前の対策が大切である。1つは、子供に保護者の端末を貸し出すたびにフィルタリングを有効にすることである。課金を制限するなどペアレンタルコントロールの利用も予防策になる。保護者が不在の間に勝手に利用できないように、端末をパスワード保護しておくことも有効だろう。子供の年齢に合わせて、日頃からゲームとの付き合い方を親子で話し合っておくことも大事である。

相談内容(2019年2月・保護者・青少年女子)

娘が保護者のお古のスマートフォンに入っているガチャゲームで勝手に課金をしてしまい、多くのガチャを引いてアイテムを手に入れていたようだ。数日前からゲームで遊んでいるようだと思っていたが、今日になって、数万円も使っているのが分かった。支払いを回避するにはどうしたら良いか。

アドバイス

未成年者が法定代理人(保護者)の許可なく契約した法律行為は取り消すことができるが、無条件に取り消せるわけではなく、要件を満たしていなければならない。今回の課金に関しては、保護者が遊んでいたゲームが入ったままの状態で子供に古いスマートフォンを手渡して使わせていた点については見直すべきだろう。ゲームで課金した画面やその履歴を保存しておき、最寄の消費生活センターへ相談することを勧める。

ポイント

お下がりのスマートフォンで課金ができてしまったことは、保護者にとっては盲点だったかもしれない。しかし、フィルタリングや機能制限のない状態であれば、子供でもインターネットに接続することや、ゲームアプリで有料アイテムを購入することが、画面操作で簡単にできてしまう。保護者所有のスマートフォンを子供に貸し出すときにも、契約切れのスマートフォンを子供に使わせるときにも、フィルタリングなどによって安全に利用できる状態にしておくことが保護者の役割と考えてほしい。クレジットカード情報の管理、パスワードの扱い、課金設定などにも十分に気を配ってほしい。

相談内容(2019年2月・保護者・青少年男子)

息子が買ったばかりのスマートフォンでゲームで課金をしていたようで、クレジットカード会社からの請求額が数十万円になっていた。一部はすでに引き落とされており、残高不足でまだ引かれていないものや、引き落とし予定のものもある。利用したゲームは端末が複数台必要なゲームで、保護者の端末を貸したところ、クレジットカード情報が入っていたようだ。

アドバイス

未成年者契約の取り消しができる法律に基づいて課金の取り消しを交渉していくのが良いだろう。ただしすべてが無条件で取り消されるわけではなく、クレジットカード情報の管理状況や、子供が年齢を偽っていないこともポイントになる。交渉には、ゲームの運営会社やクレジットカード会社などが関係し、詳しくは消費生活センターに相談することを勧める。課金の詳細とカードの明細を突き合わせて、ゲーム会社名、ゲーム名、日付や金額をまとめておくと良い。

ポイント

無料ゲームであっても、ゲームを有利に進めたり、欲しいキャラクターを獲得するときに料金が発生し、画面上でボタンを押すだけで購入できるものも多い。1回ごとは少額かもしれないが、何度も課金を重ねてしまうリスクがある。有料と知っていても自制を効かせることは大人でも難しいことから、子供に渡す端末には、親の同意なく課金ができるような環境を作らないことが未然防止のためには大事である。クレジットカード情報を残さないことはもちろん、「アプリ内課金」を許可しない設定、購入にはパスワードを必須とする設定などを利用すると良い。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。