相談事例

料金関係

相談内容(2014年3月・保護者・青少年男子)

子供の携帯電話にはインターネットにアクセスできないようにロックをかけており、ネットにアクセスしようとしても暗証番号が必要なのでつなげない。しかし、あるアプリの機能からネットに接続できてしまったようで、パケット通信料が発生してしまい、パケット定額の契約ではないため、請求額が高額になっていた。子供自身は料金がかかると思っていなかった。しかもネットに接続するときにメッセージが何も出ない。これは払わないといけないのか?

アドバイス

保護者が認識していなかった方法で、子供も知らずにネットにアクセスできてしまったことによる料金請求のトラブルだった。実際に利用しているので原則的には支払い義務はあると思われるが、子供が知らずに利用してしまったことや、通信料のメッセージが出なかったことについて電話会社に相談することを勧める。料金が発生したタイミングによっては、遡ってパケット定額制への契約に切り替えて料金を抑えることができるかもしれない。それでも納得いかないようならば、近くの消費生活センターへの相談を勧める。

ポイント

携帯電話にも、便利な機能が多数搭載され、インターネットに接続するサービスもある。保護者の知らないところで高額な料金が発生してしまうトラブルを防ぐには、携帯電話の契約内容、携帯電話機にどんな機能が搭載され、どのような仕組みで動作するものなのか親子で十分に理解し、よく話し合うことが不可欠であろう。見落としを防ぐためには、利用料金をこまめにチェックする習慣をつけることも大事である。

相談内容(2014年2月・保護者・青少年男子)

息子が携帯機器でゲームをしているのだが、オンラインストアから勝手にゲームアイテムを購入してしまい、1カ月の購入金額が数十万円に達していることがわかった。息子にも確認すると、「そんなに買ったとは思わなかった」と困惑しつつも認めた。課金できるようにしているのは親の責任であるし、クレジットカード決済のための暗証番号も管理不足だったと反省しているのだが、金額が大きくて困っている。オンラインストアには問い合わせをしたが、購入の取り消しはできないと言われた。クレジットカードは父親名義なので、父親からカード会社に連絡をとっている。

アドバイス

保護者側にも反省すべき点はたくさんあるとは思うので、落ち着いたら今回のことを振り返り、家族でよくお話をしていただきたいが、早急に解決したい支払いについては、アイテムを提供している会社とお話をする必要がある。保護者の同意なしに子どもが勝手に契約したのであれば、未成年者の契約の破棄が適用される可能性がある。交渉の余地があるかどうか、消費生活センターでは事例をたくさん扱っていると思うので、相談することを勧めた。

ポイント

IDやパスワード、クレジットカード番号など、一度登録してしまえば、機械側で記憶をしておくことで利便性があがる機能もある。しかし、青少年が利用するインターネットに接続できる機器においては、そのような機能を活用することで保護者の承認なく、課金や、買い物ができるので、決済は保護者が必ず行う、決済が終わったらデータを機械側に残さないなど注意が必要だろう。

相談内容(2013年8月・保護者・青少年性別不明)

子供が使うスマートフォンはパケット定額制の契約をしている。子供が祖父所有の携帯電話もそうだと思い使っていたようで 、今月使用・来月請求の通知が来たが、その金額が高額であった。どうにか ならないか。

アドバイス

契約している携帯電話会社や契約形態によっては、前月にさかのぼってパケット定額制を適用できるプランもあるようだ。例えば、ある電話会社は、契約回線あたり1回に限り、申込み前月から適用することができるとWebサイトに記載されている。まず利用している携帯電話会社へ問い合わせることを勧める。

ポイント

パケット通信料や契約形態のことを知らない子供が、いつも使っているスマートフォンと同じ感覚で使ってしまい、保護者はそのことに気づかず請求を受けて初めて知ったという事例である。インターネットに接続できる機器を子供に持たせる場合には、こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、はじめに家族で利用ルールをよく話し合っておく必要がある。利用料金は無料ではないこと、特にインターネットを使うと高額なパケット通信料金がかかる場合もあることを家族で理解しておくことが大事である。

相談内容(2012年9月・青少年男子)

携帯ゲームで遊んでいたら高額な料金請求がきた。母は消費者センターに相談している。電話で、自分で話すように言われた。払わなくてもいいようになるのか。

アドバイス

ゲームの中には、始めるときには無料であっても、アバターやアイテムを追加購入するとお金がかかるものも多くある。有料ゲームで遊んだお金や、アイテムの購入のために使ったお金は払う必要がある。しかし、未成年者が保護者の同意を得ないで結んだ契約は無効になるケースもある。すでに消費者センターに相談をされているので、そこでの判断を尊重して、それでも納得のできない回答であったとすれば別の手段を考えると良いだろう。

ポイント

無料と宣伝されていても、実際にはアイテムの購入や、ゲームの進行のために有料となるサービスもある。子供がこのようなトラブルに遭わないように、保護者もサイトの利用規約を確認し、利用ルールを守って使わせるなど事前の対策が大事である。最近は青少年向けには毎月の料金に上限を定めているサービスも多くあるが、家庭でも利用料金の上限を決めておくと良いだろう。子供がクレジットカード番号を勝手に入力しないよう、クレジットカードの管理にも注意してほしい。

相談内容(2012年4月・保護者・青少年男子)

携帯電話会社から高額の利用料金についての注意のハガキが届いた。子供に聞くと、学校でチェーンメールが流行っていて、友達等に転送はしていないが、メールに書かれていたURLをクリックして繋いでしまったとのこと。これは払わなければいけないのか。

アドバイス

電話会社からの請求であるから、利用の明細を取り寄せることを勧める。ネットの利用では、接続料とパケット料、サービス利用料があると説明。パケット定額制は未加入とのことなので、おそらくインターネットを利用している料金だろうと説明。同月内であれば、パケット定額制に後から加入すれば定額料金のみで間に合うこともあるようなので、支払い料金については携帯電話会社に問い合わせてほしいこと、このことをきっかけに、今後のネット利用についても良く話し合ってほしいこと、フィルタリングの加入も勧めた。

ポイント

インターネットを利用する場合には、通信時間に関係なくパケット通信料が発生することを知らないと、気がつかないまま利用料金が高額になってしまう可能性がある。携帯電話の複雑な料金体系も、こうしたトラブルの原因であろう。子供に携帯電話を持たせる際には、気付かないうちに利用しすぎるというトラブルを防ぐために、保護者が料金体系をきちんと把握し、家族で利用についてしっかり話し合うとともに、料金制限などのサービスを利用することも有効だろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。