相談事例

依存

相談内容(2022年4月・保護者・青少年男子)

オンラインゲームと動画視聴にはまり、スマートフォンのルールがだんだん守られなくなっている。1日に使って良い時間や、ゲームを終わらせる時間を過ぎても止められない。注意をしても友達と一緒にオンラインゲームをしているので止められないと反発される。ルールは家族で話し合い、見直しと変更も何度か繰り返してきた。フィルタリングは利用しているが時間制限は不満を言われて解除した。

アドバイス

オンラインゲーム自体が利用者を飽きさせないように工夫されており、楽しい時間を終わらせるのは大人でも難しいことである。しかし1日は24時間と決まっているので、ゲームに費やせる時間にも限りがある。日常生活に支障が出ないように、自分で決めたルールは責任を持って守ることが大切なので、守れなかったときのルールも話し合いで決めておくことを勧める。家族での話し合いが難しいときには、学校の先生やスクールカウンセラーの先生など第三者に協力してもらうことも検討すると良い。

ポイント

ゲームから学べることも多く、チームを組むことで思考力や協調性を身につけたり、人間関係で自信が持てたりなど、プラスの面もたくさんあるので、適度な付き合い方ができるのが理想的である。貴重な時間をゲームだけに浪費してしまったり、ゲームに振り回されて日常生活に支障が出てしまうことが保護者として心配している点だということを話し合ってほしい。子供にとって時間制限は不満かもしれないが、自己管理をしやすくするためにフィルタリングやぺアレンタルコントロール(機能制限)による機械的な対策が有効である。

相談内容(2021年12月・保護者・青少年女子)

学校から貸し出されているノートPCを自宅で使っている。そのPCで動画を見るのを止められない。注意してもまたすぐに見ている。家のルールでノートPCはリビングで使うことと決めているが、まったく守られていない。勉強のふりをして動画を見ていたので取り上げると、夜中にこっそり持ち出していた。

アドバイス

ルールが守られていないことを一方的に叱るのではなく、再度、親子で話し合いをしてほしい。1日は24時間と決まっているので、動画を見てもよい時間が実質何時間ぐらいあるのかを親子で見直すことを勧める。こたエールホームページに掲載の「睡眠&生活チェックシート」を参考にしてほしい。ルールを決めたら、守れなかった時のルールも本人に考えてもらうと良い。自分自身の時間をどのように過ごしたいと思っているのか、子供自身の意見をよく聞き受け止めながら現実的なルールを決められると良い。

ポイント

学校から貸し出されている端末であっても、家庭では長時間利用を防いだり、ゲームや動画視聴にのめり込み過ぎないようにコントロールしていく必要がある。適度な付き合い方が身につくように、利用時間や利用目的のルールを親子で話し合い、守られなかったときの約束事も取り決めておくことが大事である。時間制限にはフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)が有効であるため、端末にどのような制限を設定できるのか、学校に確認すると良い。設定変更ができない端末の場合は、Wi-Fiルーター用のフィルタリングを利用するなどして、インターネットに接続できない時間を作るのも対策の1つである。

相談内容(2021年8月・青少年女子)

夏休みで人と関わる機会が少なくなったせいか、1日に何時間もインターネットで動画を見てしまう。動画を見てコメントも頻繁に書き込んでしまい、止めることができない。親にバレたらどうしようかと思い不安になる。保護者は知らない人とのトラブルを心配していると思う。ネット依存になっている可能性はあるか。

アドバイス

1日は24時間と限られているので、貴重な時間をどのように使っているか、一目で見てわかるように記録を付けてみることを勧める。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートを活用すると良い。次に、日常生活に支障なくインターネットを活用するにはどのようなルールが必要かを決め、紙に書いて分かりやすい場所に貼っておくと良い。夏休み中でも規則正しい生活習慣は大事である。学校や日常生活に支障が出ているようであれば、インターネットやアプリの利用時間を機械的に制限することを勧める。

ポイント

インターネットや動画を見て過ごすのは楽しいが、使ってしまった貴重な時間は取り戻すことができない。長時間見過ぎることで時間をムダにしていないか、冷静に振り返ることも大切である。インターネットは便利な道具として目的意識をもって活用してほしい。時間をコントロールできずに振り回されてしまっていると感じたら、生活を立て直すチャンスかもしれない。ルール決めや機械的な制限は、一人だけで頑張るのではなく、保護者にも協力してもらうと良いだろう。

相談内容(2021年4月・保護者・青少年男子)

部活で必要になり息子専用のスマートフォンを購入した。フィルタリングは契約時に加入し、機能制限も設定したはずだが、勝手に解除されているようだ。時間を決めても守らない。学校はきちんと行くが宿題はまったくせず家ではゲーム漬けになっている。勉強をするように指摘すると激怒するためあまり強く言えない。スマートフォンをロックしていて親に見せないので何のゲームをしているのかわからない。どうすればこの状況を改善できるのか。

アドバイス

ゲームをする時間、場所などについて、新学期が始まったこの機会に再度話し合うことを勧める。その際に、制限を勝手に解除しないことをルールにして、破られた時のルールも決めておくことを勧める。時間制限の方法は、端末のロック、インターネットの切断なども有効である。時間のルールを決めるにあたっては、こたエールホームページに掲載の「睡眠&生活チェックシート」を付けることで目安ができるので活用してほしい。

ポイント

1日の時間は限られているので、本来優先してやるべきことがあるのに、その時間がゲームによって奪われているとしたら見直しの必要があるだろう。メリハリをつけてゲームを楽しめるように、家庭でできる対策の1つは、ルールについて話し合い、決めたルールの見守りと見直しを根気よく続けることである。フィルタリングや機能制限はルールを守りやすくするツールと考えてほしい。一方、在宅時間が長くなり、ストレスや不安からゲームにのめり込み、時間のコントロールができなくなっている青少年も多いと思われる。家庭だけで抱え込まずに専門医に相談することも大事である。

相談内容(2021年2月・青少年女子)

受験勉強をしなければいけないのにスマホ依存気味で困っている。勉強中は音楽を聞きたい。しかし手元にスマートフォンがあると触りたくなって、1回だけ動画を見るつもりが、気付くと時間が過ぎている。スマートフォンから離れるにはどうしたら良いか。

アドバイス

動画を見るのは楽しく、一度見始めると際限なく時間が過ぎてしまう。これを防ぐために、機械的な制限を利用することを勧める。スマートフォンの機能によってインターネットやアプリの利用時間を設定することができる。また、利用状況や利用時間を目で見て確認するレポート機能もある。勉強に集中できるように、勉強の時間帯は必要なアプリ以外を制限するのも1つの方法である。機能制限は自分で解除することもできてしまうため、保護者や家族にも協力してもらうと良いだろう。

ポイント

自粛期間中は自宅で一人で勉強時間を過ごしている青少年も多いと思われる。集中しにくい中で使い過ぎを自覚できたのは改善のチャンスと考えてほしい。スマートフォンが手元にあると、自己管理をするのは大人でも難しいことから、フィルタリングや利用時間制限などの機能を利用すると継続しやすくなるだろう。うまくいかな日があっても落ち込むことなく、できることから少しずつ取り組むことが大切である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。