相談事例

依存

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

学校が休校の影響で、家にいる時間が長く、スマートフォンばかり見ている。

アドバイス

スマートフォンやインターネットはとても楽しく、学べることもたくさんあるが、1日は24時間と限られている。貴重な時間をどのように使っているのか、客観的に振り返り見直しができると良い。スマートフォンの使い過ぎを注意するのではなく、子供自身が自分の時間をどのように使おうと考えているのか、その気持ちをよく聞き、同時に保護者として心配だと感じていることを、言葉で、ストレートに伝えてほしい。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートの活用を勧める。フィルタリングや時間制限機能を利用することも大事である。

ポイント

保護者にとっては負担が大きいかもしれないが、子供の1日の過ごし方を視覚化することを勧める。スマートフォンやインターネットを見ていると、動画視聴、友達とのやり取り、ゲームなどで、自覚がないまま時間が過ぎてしまうため、改善すべき点がないか親子で話し合い、具体的なルールに落とし込めると良い。決めたルールを守りやすくするために、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)などの機械的な対策も有効である。

相談内容(2020年1月・青少年女子)

スマートフォンの使い過ぎを治したい。動画視聴、SNS、ゲームを止められず、夜更かししてしまい朝起きれなくなっている。

アドバイス

1日の中でゲームなどに使っている時間がどれくらいあるのか記録してみることを勧める。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートを利用して、どれくらいスマートフォンを使っているかを客観的に確認して生活習慣の改善に役立ててほしい。もう1つは機械的に制限をかけることである。スマートフォンの時間制限の機能を利用すると良い。保護者の方にパスワードを設定してもらい、管理してもらう方法もある。

ポイント

スマートフォンによって日常生活が便利になっていく一方で、その道具に振り回されていないか、大切な時間を奪われていないか、自分自身の使い方を振り返ってみてほしい。勉強やほかにやるべき課題があるのにスマートフォンを手放せず集中しにくいときには、タイマーや機能制限など機械的な方法をとると良い。保護者と一緒にルールを決めて協力してもらうことも大事である。

相談内容(2019年12月・保護者・青少年男子)

息子が片付けや学校の宿題準備もできず、家にいる間は携帯かゲームばかりやっている。家族で一緒に外出しても目的地に着くまで携帯を手放さない。少しでも時間があれば携帯かゲームをやっている。時間の約束をしても守られず、取り上げると怒って向かって来る。どうしたら良いかわからない。

アドバイス

保護者としてできることは大きく2つある。1つは携帯やゲームの利用ルールについて家族で話し合ってほしい。携帯やゲームを何のために持っているのか会話をすることが大事である。携帯やゲームはとても楽しく、携帯やゲームを通して学べることもたくさんあるのかもしれないが、1日の限られた時間をどのように使っているのか客観的に振り返り、子供が自ら見直しを図ってほしい。2つ目は機械的な制限を利用することである。法律で決められているフィルタリングを利用し、時間制限も設定すると良い。保護者だけで抱え込まずに専門医の受診も勧める。

ポイント

子供自身で時間の使い方を管理し、スマートフォンやインターネットと適切に付き合っていく力を身に付けられることが望ましい。そのために家庭でできることは、ルールについて話し合い、決めたルールの見守りと見直しを続けることだろう。フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)の管理も保護者にとっては簡単なことではないかもしれないが、子供がスマートフォンやゲームに振り回されるのを防ぐためには大事なことである。

相談内容(2019年11月・保護者・青少年女子)

娘とスマートフォンやタブレットの使い方で喧嘩が絶えない。夜の利用時間を決めているが次第に延びていく。勉強中にはイヤホンで音楽を聴いているが、そのような使い方も勉強に集中できないと思うので賛成できない。インターネットの回線を抜いたり、端末を無理やり預っているが、部屋に鍵をかけてしまうこともあり毎日苦労する。

アドバイス

家庭で決めた約束事を守れなかったときのルールをあらためて決めておくことを勧める(例として、利用時間を守れなかった翌日は1日利用を禁止するなど)。一方的なルールではなく、本人と話し合って決めてほしい。各家庭の生活スタイルに合った現実的なものにすると良い。フィルタリングを利用してインターネットの利用時間を制限したり、端末本体を起動しない時間を設定することも可能である。

ポイント

スマートフォンの使い過ぎによる悪影響を心配する保護者と、ゲーム、SNS、動画視聴などを止められない子供との間で対立する家庭は多く、相談は増加している。長時間利用の問題を深刻化させないために、親子でスマートフォンの使い方を話し合ってほしい。スマートフォンを持つ目的を明らかにしたうえでルールを決め、そのルールを守りやすくするために、フィルタリング、機能制限、タイマーなどの機械的な対策を取り入れると良い。

相談内容(2019年10月・保護者・青少年女子)

娘が勉強をしなければいけない時に、スマートフォンをずっと触っていたり、動画を見ながらでないと宿題をしないと言う。宿題が終わるまで取り上げることもあるが、泣いたり感情的になってしまう。日常的に言い争いが絶えない。どのように対応していけば良いのだろうか。

アドバイス

スマートフォンを持ち始めた時に約束事を決めていたのであれば、現在、そのルールが守られているのかどうかを家族で見直す必要があるだろう。また、こたエールのホームページで公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用して、日々の生活時間の記録を取ることを勧める。娘さん自身が自分の生活時間の中で、スマートフォンに割く時間がどれだけあるのかを、一度チェックして確かめると良い。その上で、改めてスマートフォンを使うルールや使い方について家庭で決め、守れなかった場合のルールも含めて話し合ってほしい。

ポイント

子供が専用のスマートフォンを持ち始めるときには、年齢に関係なく家庭のルールを決めておくことが大事である。使う目的、使って良い時間と場所、勉強中や食事中のスマートフォンの置き場所などを決め、メリハリのある付き合い方を身に付けられるのが望ましい。使い過ぎを防ぐために、利用時間を制限できる機能やアプリもあるので、保護者は賢く活用し、子供が自己管理しやすい環境を整えることも有効である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。