相談事例

性的トラブル

相談内容(2014年9月・青少年女子)

アプリで知り合った相手が写真を送ってきたので、自分も友達と写っているプリクラを送った。お互い保存はしない約束だったのに、相手は保存をしたようだった。約束が違うとメッセージを送ったが、胸の写真を送ってくれたらプリクラを消すと言ってきた。それも保存されると思い嫌だと返事をした。その後連絡がない。プリクラは悪用されたりするか。

アドバイス

プリクラの悪用については可能性がないとは言えない。自分の手を離れてしまった以上、コントロールができない。犯罪の可能性があるので、警察に相談に行くこと。できれば親も一緒のほうが良いと思うが、難しければ一人で行っても良いだろう。家族や学校に知られるのが心配であれば、その心配を先に警察でも話すと良い。相手とのやり取りは消さずに残しておき、嫌だと断った箇所、胸の写真を要求された箇所は、念のためスクリーンショットを取っておき、写真も証拠として保存しておくことを勧める。

ポイント

リアルの世界で付き合った相手ではなく、ネット上で出会った相手だからこそ「恥ずかしい」感覚が鈍り、現実の実感を伴わないで「プリクラぐらいなら、大丈夫だろう」と思いがちかもしれない。しかし一度写真を送れば、それを次の要求への踏み台にする例は実に多い。少しでも好感を抱く相手であれば、仲が悪くなるかもしれないと不安になったりするかもしれないが、相手のペースに乗せられてはいけない。自分が嫌なことは絶対に嫌だと伝える勇気こそ、自分自身を守る方法であると忘れないでほしい。

相談内容(2014年7月・青少年女子)

ネットで知り合った男性に性的な画像を送ってしまった。学生証を見せないと画像をばらまくと言われ学生証を見せてしまった。今も画像や動画を要求されている。やり取りを止めようとしたら、学校などに写真をばらまくと言われた。親にも相談できずに困っている。

アドバイス

相手に送信した画像や情報は自分でコントロールすることはできない。送った画像や情報を取り戻すことも、相手の行動を制することも、大変困難であることをしっかり覚えておいてほしい。相手に渡っている個人情報が何かを思い出し、姓名、学校名、住所、メールアドレスなど、何が相手に伝わっているかを一覧できるようにまとめると良い。相手から脅されている以上、早急に近くの警察へ相談に出向くべきだろう。一刻も早く問題を解決するには保護者の協力も必要だろう。相手に送信した画像がインターネット上に無断で掲載された場合には、肖像権の侵害やプライバシー侵害に当たる。掲載された場所が分かれば削除要請を行う方法もある。

ポイント

見ず知らずの相手に「性的画像を送ってしまう」気持ちにさせるものとは、何だろう。同性を装って相手が近づく場合もあるだろう。自分が打ち明ける悩みに真剣に耳を傾け、適切なアドバイスをしてくれる相手かもしれない。最初に相手から裸の画像を送ってくることで警戒心が薄れる場合もあるだろう。どんな状況であっても、相手が写真を送って欲しいと言うのは危険な入り口であることを忘れないでほしい。そして一度流出した画像をすべて回収するのは不可能に近いことも肝に銘じてほしい。

相談内容(2014年5月・保護者・青少年女子)

娘が利用しているスマートフォンを見たところ、友達とのやり取り以外に、男子とやり取りをしていることがわかった。それだけなら良いのだが、相手から裸の写真を見たいというメッセージに下着姿だけならと、送った形跡がある。ただし、写真は残っていないので本当に送ったのかは確認できない。交際自体を否定するつもりはないが、今後エスカレートしないためにどうしたら良いか。

アドバイス

裸の写真は絶対に他人に渡してはいけないと指導してほしい。下着姿であっても、送った側も、要求した側も児童ポルノ禁止法に抵触している可能性がある。子供だから知らなかったでは済まなくなることを本人に認識してもらう必要があるだろう。娘さんには正直に話してもらい、どんな写真を送ったのかを確認する。相手には送った写真を確実に削除してもらうことを娘さんから強くお願いすること。送った写真は取り戻せない。相手が消したと言っても本当に削除されたのか確認することは難しく、写真の転送、コピーなど、自分ではコントロールができないことを娘さんに理解を促してほしい。送った写真の内容や、相手の今後の対応によっては、警察に相談することもできる。

ポイント

自分の下着姿・裸の写真を他人に渡してしまうことが、後々どのようなトラブルに発展する危険性があるのか、青少年には知識をしっかり身につけてほしい。カメラでの撮影やメールのやり取りが簡単にできる機器やアプリは、青少年にとっては友達同士のコミュニケーションに便利なツールであるが、安易な行動をとらないように、保護者の管理と見守りは重要であろう。親子でよく話し合い、利用ルールを定めるとともに、ルールが守られていることを確認する機会を持つことも必要である。

相談内容(2013年12月・青少年女子)

誰と繋がるか分からないチャットアプリで、高校生を名乗る人と繋がり会話をしていたが、顔を見せて欲しいと言われたので高校生ならいいかと思い載せた。すると体を見せないとネット上で悪い噂をつけて流すと脅された。学校にも行けなくなると言われた。安易に載せたことを反省し、とても怖い思いをしている。

アドバイス

どのような要求や脅しをされても、今後は毅然と対処する。これ以上個人情報を相手に伝えないようにし、嫌だと言う気持ちをハッキリと相手に伝えること。脅す行為や、裸の写真を要求されているのであれば犯罪性があるため、警察に相談することを勧める。その場合、相手とどのような経緯で知り合ったのか、現在はどのような手段で連絡をとっているのかなどを整理し、これまでやりとりしたメッセージは消さずに保存して相談に行くと良い。

ポイント

インターネットは、今まで知り合ったことがない人たちと簡単に知り合い、情報交換ができる場所であるが、お互いに顔が見えないために、性別や年齢を簡単に偽ることができる。悪意を持って近づいてくる者もいる。知らない人には写真も含め、個人情報を安易に渡してはいけない。ネットの交流の楽しみやメリットは、トラブルを回避しながら安心・安全に利用できて初めて得られるものだとしっかり認識してほしい。

相談内容(2013年10月・青少年女子)

数年前にチャットサイトで知り合った相手に家と携帯の番号を教えた。プリクラも送ってしまった。最近、ショートメッセージサービス(SMS)でメールが送られてきて何回かやり取りをした後、無視をしていたら、番号やプリクラを悪用してネットに晒すぞと脅された。悪用されたくなかったら卑猥な画像を送れと言われた。画像は絶対に送るつもりはない。着信拒否だけでは無意味だろうか。警察に相談すべきか。

アドバイス

相手が知っている自分の情報を整理して、それに応じた対処をとることになるが 「絶対に送るつもりはない」という気持ちは何より大切である。以前に送ったプリクラ画像は削除してほしいことを相手に伝えられると良い。今後も脅しが続くようならば、メールの内容を保存して、近くの警察署に相談すること。相手からの電話には出ない。必要ならば、家の電話や携帯電話番号の変更、相手の電話番号を指定して着信拒否等を検討する。今回のことを家族に話し、周りの大人に助けを求めることもとても大事である。

ポイント

ネットで知り合った相手との交際では、相手の要求を断った途端に態度が変わり、怖い思いをしているという相談が寄せられる。強要や脅しには応じてはいけない。相手に知られている情報に応じて、物理的に対策できることに確実に手を尽くすこと、そして、必ずまわりの大人に相談することが大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。