相談事例

性的トラブル

相談内容(2018年2月・青少年女子)

ゲームで出会った男子と交際している。実際に会ったことはなく一緒にゲームをしたりSNSや電話をしているだけ。顔写真、性的な写真を渡したことがある。ゲームはチームでプレイしており、別の男子とアプリのIDを交換した。すると彼が怒り、「死ね」などの暴言を言われたこともあり悲しい。相手に朝までゲームを付き合わされ、朝起きられず、最近は学校を休んでいる。

アドバイス

青少年は対人スキルも自制心も未熟だということが考えられるが、それでも「死ね」などの暴言を言ったりするのはマナー違反であり、相手のことを大切に思うならば礼儀正しく振舞うことが大事である。今は現実生活での友達との交流や勉強、スポーツの経験をたくさん重ねてほしいので、その行動が束縛されてしまうことは、自分にとってマイナスだと思われる。一番大事にしなければいけないのは自分自身のことで、食事や睡眠時間を健全にすることが必要な年齢であることを理解してほしい。顔写真や性的な写真について、未成年者の性的な写真は法律で厳しく罰せられるものであるので、相手に渡した写真については手元から削除してもらうのが賢明である。

ポイント

インターネットでは気が合いそうな人と簡単に繋がることができることから、彼氏や彼女を作ることは容易だろう。しかし、インターネットで知り合う人がどういう人であるのかを見極めるのは難しく、相手が年齢や性別など偽っていても見破ることは難しい。インターネットで知り合った人とは、個人情報を交換することなく、インターネットの中だけで仲良くするのが自分を守るためにも必要なこと。また、相手に振り回されるような時間の使い方は好ましくないため、自覚のあるうちに自分自身で生活習慣を正してほしい。

相談内容(2018年1月・青少年女子)

友達が作れるアプリで知り合った自称男子学生とアプリのIDを交換した。裸に近い写真を送り、その後も要求がエスカレートして脅されている。ばら撒くと言われ、顔が映っている写真も含め何枚も送った。今も、メッセージが届き、どうしたら良いか。

アドバイス

未成年に裸の写真を要求し、それを所持していることは法律に反する行為であり、脅すことも恐喝という罪の可能性がある。このことから、近くの警察にすぐに行ってほしい。先に警察に電話をして、自分は未成年でネットで知り合った人に裸の写真を要求され送ってしまったことや、要求は続いており脅されているのですぐに相談がしたいと伝えてほしい。今残っているメッセージのやり取りやこれから届くメッセージは、大事な証拠になるので消さずに残しておく。

ポイント

最初は友達募集アプリなどの公開の場所で知り合い、その後、1対1の対話でトラブルに発展してしまった事例である。相手に対してだけのつもりでも、一度写真や個人情報を渡してしまえばインターネットを通じて簡単に不特定多数へと届いてしまう危険があることを忘れないでほしい。18歳未満の裸の写真は児童ポルノであり、送信することは法律違反であることも理解しておくことが大事である。これに加え、東京都では改正青少年健全育成条例が施行され、18歳未満の子供を脅したりして裸の画像を送らせようとする行為も禁止されている。

相談内容(2017年12月・青少年女子)

数年前、付き合っていた彼氏に裸の写真を送ってほしいと言われ、嫌われるのが嫌で送ってしまった。元彼氏には写真の削除をお願いし、消したと聞いたが不安が残っている。今後どうしたら良いのか。

アドバイス

送ってしまった写真や個人情報を取り戻すことは、ほぼ不可能である。相手に渡した情報がどのように使われるのかは分からず、利用を止めることも難しい。しかし相手には写真を削除してほしいことを伝え、消したという返事が返されていることから、今はこの言葉を信用するのが良いのではないだろうか。過去の行動を後悔している気持ちに対しては、同じことを繰り返さない努力を続けることで乗り超えられるだろう。今後、顔がはっきりと分かるような写真をインターネット上に無断で掲載されているのを見つけたら、その時に削除の対応をすることになる。

ポイント

青少年の自画撮りによるトラブルが頻発しており、メディアに取り上げられることも多くなり、この事例のように何年も前のことを後悔して相談を寄せてくる青少年も多い。過去の出来事に不安と後悔がつきまとってしまうかもしれないが、失敗から学べたことも多いはずである。この経験を個人情報の守り方や情報発信のリスクと責任を考えるきっかけにしてほしい。

相談内容(2017年10月・青少年女子)

SNSで知り合った男性が、最初から裸の写真を送ってほしいと言ってきた。最初はやめた方が良いと思っていたが、時間が経つうちに良いと思うようになり、たくさん送ってしまった。その写真は全部、顔もはっきり写っている。その後、相手をブロックし、アカウントを削除した。相手との今までのやり取りは消えてしまっている。

アドバイス

保護者にお話して、早急に、一緒に警察へ相談に行ってほしい。相手のSNSのプロフィール画面を保存しておくこと、相手のことで知っている情報を紙に整理しておく。同時に、相手に伝えた自分自身の情報も紙に書き留めておくと良い。これらの情報を持参して警察に相談してほしい。18歳未満の青少年が自分の裸の写真を送る行為は、児童ポルノ禁止法に反する行為であり、相手が18歳未満の裸の写真を保持していることも児童ポルノ禁止法に違反している。相手に渡した裸の写真を相手がどう使うかはまったくコントロールできないが、万が一、自分の写真が使われているのを発見した時には、削除へ向けた対応をとることになる。

ポイント

最初は裸の写真を相手に送るなどは絶対にあり得ないと思っていたかもしれない。しかし相手との会話に慣れてくると警戒心が薄れて『良いと思うようになる』。ここがターニングポイントである。もしも自分の知らないどこかで写真が使われていたらと思うと、一生不安な材料になってしまう。このような種を自ら撒かない、自分自身を守るのは自分なのだと自覚してほしい。

相談内容(2017年9月・青少年女子)

顔が出でいる裸の写真をネットで知り合った人に見せてと言われ送ってしまった。今、その人とは連絡を取っていないが、SNSに載せるよとふざけ半分で言われた。自分がやったことに罪悪感が出ていてとても気持ちが悪い。これからその人と、どう付き合っていくべきか。

アドバイス

18歳未満の青少年自身が裸、性的な画像や映像を撮影して送信するのは、児童ポルノ禁止法に違反する行いであり、18歳未満の青少年へ性的な画像や映像を要求することは、児童ポルノ禁止法及び刑法に抵触の可能性が高い。また、それを所持していることも取り締まりの対象になる。脅され写真を送ったのであれば、刑法(脅迫罪、強要罪)に抵触している可能性もあり、インターネットに拡散するといった言葉は脅迫に値するかもしれない。これらのことを考え、相手とのやりとりは消さずに、保護者と一緒に警察へ相談に行ってほしい。警察へ出向くことが難しいようであれば、まずは電話で話しを聞いてもらうのでも良いだろう。

ポイント

インターネット上には、不特定多数の人と簡単に繋がるサイトやアプリが多数存在する。青少年の利用も多く、被害は後を絶たない。見知らぬ相手に対して、自分も身元を明かさなければ怖くないと思うかもしれないが、落とし穴もあることを青少年はしっかり理解してほしい。一度でも相手に渡した画像や動画は取り戻すことが難しい。画像や動画を相手だけに渡したつもりでも、意図せず不特定多数の人に拡散してしまうリスクもある。このような特徴を理解し、本当にそのアプリが自分にとって必要なのか、なぜ必要なのかをよく検討した上で利用してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。