相談事例

その他

相談内容(2018年8月・青少年男子)

SNS上の友達に送った画像に、誤って自分のメールアドレスが写ってしまった。メールアドレスには名前の一部や生年月日を推測できるような情報が含まれている。その情報を元に身元を特定されないか心配。対処方法を教えてほしい。

アドバイス

名前の一部や生年月日から個人を特定することは非常に難しい。ただし、自分自身がSNSなどに個人情報を発信していれば、その書き込みから個人を特定することも可能である。たとえば、顔写真も個人情報であり、制服姿の写真からは学校名が特定できる。このことから、利用しているサービスで、自分が発信している情報を見直してみることを勧める。

ポイント

インターネット上に公開する情報は、誰が見ても問題ない内容かどうかをよく吟味してから公開することが大事である。自分の手を離れた情報は、自分ではコントロールできなくなってしまうことから、仲良くなった相手であっても簡単に個人情報を教えないように心がけてほしい。メールアドレスを個人情報とは無関係の文字を選んでおくことも有効である。

相談内容(2018年7月・青少年男子)

部活の集合写真を、部員の一人が撮影してSNSに載せている。写真に映っている人は自分も含め全員が許可しているわけではなく、無許可で載せている。インターネットに他人の映った写真を勝手に載せることで肖像権の問題はどうなのか知りたい。

アドバイス

誰でも自分の容姿を無断でインターネットに公開されない権利を持っており、勝手に載せることは肖像権やプライバシーなどの権利を無視した行為である。写真に映っている全員に掲載の許可を取り、許可しない人がいたら掲載しない、あるいは許可した人以外はぼかしを入れたりするのが正しいマナーである。部活のミーティングでお話し合いをするなどして、写真について全員で理解を深めてほしい。

ポイント

SNSに写真や動画を投稿することが青少年の楽しみの1つになっている中、肖像権に関心を持つことができたのは素晴らしいことである。集合写真であっても全員から許可を得なければ、友達の権利を侵害してしまうことにつながる。一度写真を公開してしまうと、それがどのように利用されるかは予測ができず、悪用される可能性もあるからである。SNSに載せる写真や動画は世界中の人が閲覧する可能性があることまでを意識して、自分や友達の権利をしっかりと守ってほしい。

相談内容(2018年5月・保護者・青少年男子)

動画サイトを通じて知り合った人とトレーディングカードの交換をした。交換の際には、相手から先に送ってほしいとお願いしたのだが受け入れてもらえず、同時に送った。追跡番号から、相手には届いたようであったが、我が家には届いていない。催促をするも、カードのこととは別の話題になってしまう。今は、息子が送ったカードを、動画サイトを通じて誰かとの交換に出している。他にも被害者が出ると思われる。カードは諦めて相手との会話を止めさせようと思っているが、それで良いだろうか。

アドバイス

カードを諦めることができるのであれば、このまま終わりでも良いかもしれない。警察に相談をすることも解決方法の1つではあるが、被害届けが受理されるとは限らない。これは個人間取引のリスクであることを承知しておく必要がある。息子さんには、自宅の住所や電話番号を教えることは、自分だけでなく家族にも迷惑がかかる可能性があり、自分の個人情報は大切にしなければいけないことを伝えてほしい。今後のために、いつ、どこから何を送ったのか、追跡番号、相手とのやり取りは消さずに残しておくことを勧める。

ポイント

個人間取引のリスクは、相手に個人情報を教えることや、約束が守られない可能性もあることだろう。最初から騙すつもりで近寄ってくる相手もいるが、取引前に見抜くことは大人でも難しい。自分が交換したいものや、交換相手を簡単に見つけることができるのはインターネットの便利な点だが、相手を信用できると判断するまでに十分な時間をかけにくいというリスクの部分もしっかり理解してほしい。

相談内容(2018年4月・青少年女子)

SNSアプリの友達追加は、部活の人以外は禁止と保護者に言われたのに、クラスのSNSグループに入ってしまい、いつバレるかハラハラしている。SNSグループを退会することで友達の反応が気になるが、保護者に怒られるのも怖い。どうすれば良いかわからない。

アドバイス

SNSの利用ルールとして保護者と決めた以上の使い方をしてしまっているのであれば、正直に保護者へお話ししたほうが良い。どのような経緯でクラスのSNSグループに加入したのかもお話しすると良い。今後もクラスのSNSグループを続けたいと考えているならば、その必要性を保護者へお話ししてほしい。仮に、保護者の許可が得られずに退会することになった場合は、理由を伝えず退会をすれば心配する友達もいるかもしれないので、「親の許可が得られなかった」と伝えて退会すると良い。ハラハラする気持ちは正しく、保護者や友達に嘘をついたり、その場しのぎの対応をしていては悩みが増えていくばかりなので、決められたことには素直に従い、行動してほしい。

ポイント

スマートフォンやSNSの利用ルールは家庭ごとに決めるものであるため、友達同士であっても、利用時間、利用範囲、楽しみ方には差異があり、友達に合わせられない場面も生じる。友達との関係で困ったときに大事なことは、ルールを無視することではなく保護者に相談して一緒に考えてもらうことだろう。なぜそのルールが必要なのかに立ち返り、再度見直しをすることにより、ルールを変更できるのかどうか、変更できない場合の友達への対応などを親子で話し合えるのが理想である。

相談内容(2017年11月・青少年男子)

ネット上の友達との雑談用に、メッセージアプリのグループを作った。グループメンバーは面識がなく、性別、年齢、住んでいる所もバラバラ。このグループに対して荒らし行為が行われている。メンバー全員が勝手にグループから退会させられたり、メンバーの個人情報が公開されるなどの迷惑行為が止まない。対策もしているが効果がなく悩んでいる。

アドバイス

インターネットでの交流は、お互いに顔が見えず、相手の素性もわからないので、無責任な発言や行動に発展しやすい。荒らし行為はルール&マナー違反だが、荒らし行為を自慢する人もいる。相手の行為を止めることも難しいだろう。大事なことだが、メッセージアプリは本来は身近な人との連絡に適した道具であり、グループ管理者の概念もないため、知らない人同士のコミュニティには適さないのではないだろうか。インターネット上だけの交流の特性を理解して、本当にグループが必要なものかどうか、皆で見直すことを勧める。

ポイント

インターネット上の不特定多数の参加者が集まる場所では、迷惑行為を起こす人が現れることも多い。このようなトラブルに出会ったとしても、自己責任が原則であるというインターネットの特徴を理解し、一人一人が冷静になって、自分の身は自分で守る行動を考えることが大事である。相手の行動に怒りの気持ちでいっぱいになってしまうかもしれないが、加害者に転じてしまうような行動はとらずに、自分自身はルールとマナーを守って行動してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。