相談事例

その他

相談内容(2014年8月・保護者・青少年男子)

一日の時間制限を設け、オンラインゲームをやっている。複数人で作り上げていくゲームで、ほとんどの人はチャットアプリで会話をしながら協力し作り上げていく。その過程で問題が起こり、息子の悪口、SNSのIDやURLなどをネット上に載せられた。息子は一切個人情報は出していないため実害はないのだが、ゲームから離れられず、協力をしてくれた人との人間関係も断ち切れないようである。こういう場合、どう対処すれば良いのだろうか。

アドバイス

ネットは生活を潤す道具であるので、ネットに振り回されるのは良くない。現実世界でやらないことは、ネット上でもやってはいけない。ネットは匿名性があるので、自分の発言に責任を持たなかったり、ネットだから大丈夫という気持ちから、炎上してしまうことも多々あるが、自分が発信する言葉には責任を持つことが大事である。一方で、ネット上で人を傷つける相手がいるならば、自分から離れることも可能であり、それがネットの良いところでもある。ネットで傷つく息子さんを見るのは耐え難いとは思うが、身近で励ますことができるのは保護者であるので、暖かく見守る姿勢を忘れないでほしい。ネットに振り回されているようであれば、ネットから離れる時間をとることなどを、一方的な押し付けではなく、本人が結論を出せるような話し合いができると良いだろう。

ポイント

ネット上のやり取りでは、お互いの顔が見えず、本当の気持ちが伝わらないことや、誤解が生じることが多々ある。しかしネットと現実の世界は別物ではなく、現実世界の一部にネットというツールがある。コミュニケーションの取り方も、現実世界と大きな違いはないのである。機械の向こう側には人間がいることを意識し、顔が見えない関係だからこそ、基本的なルールとマナーを守る振る舞いが大切である。

相談内容(2014年8月・保護者・青少年女子)

娘のSNSに覚えのない投稿、しかも良くない内容のものが出ている。娘は書き込んだ覚えがないようであり、いわゆる乗っ取りだと思われる。SNSは退会した。現時点で実害はないのだが、やるべきことはあるのだろうか。

アドバイス

SNSを退会したのは正しい対処法である。その他に気をつけるべき点は、SNSのパスワードを破ってログインされているので、そのパスワードが漏れている可能性がある。他のサービスで同じパスワードを利用しているならば、そのパスワードを変更すること。同じパスワードを利用していなくても、すべてのパスワード変更をする方が安全である。今後、パスワードは定期的に変更すると良いだろう。

ポイント

インターネット上の本人確認はIDとパスワードで行われるものが多いため、パスワードは大事な個人情報だと言える。不正アクセスを防ぐには、パスワードを他人に知られない工夫をすることが最も重要であろう。もちろん、自分から安易に教えてもいけない。万が一、知られてしまったり、実際に使われてしまったと気づいたら、直ちにパスワードを変更することで対処する。インターネットの世界でも、現実世界と同様に、自分の身は自分で守るという意識が大事である。

相談内容(2014年5月・青少年女子)

ブログでIDの取得・退会を繰り返し、何個のIDを取ったのか覚えていない。退会する前にブログや写真は消したはずなのだが、今振り返ってみると、本当に消したのか、退会したのか自信がない。消し忘れが残っていないか心配。ブログには名前や学校などの個人情報は投稿していない。しかし家の中の写真を投稿したことがあり、ガラスなどの反射で自分の顔や家族が映りこんでいるかもしれない。その写真をコピーされる可能性もあると思うと不安。

アドバイス

消し忘れが不安という相談内容だったが、利用していたブログは退会をすると写真はすべて削除されるので、退会手続きをしたのであれば消し忘れの可能性はきわめて低いので心配ないだろう。退会したか不安があるのならば、使っていたIDを思い出せる限り書き出して、IDを検索して自分が書いたものが残っていないか探してみることを勧める。消し忘れが見つかったらログインをして削除してから退会すれば良い。そもそも個人情報を投稿していないなら、消し忘れがあったり、他人の目に触れたとしても、どこの誰が書いたものかを特定することは難しい。今後、同じ心配事が起きないように、投稿することがあったら内容をよく吟味し、個人情報が入っていないことなども事前に確認することを習慣付けると良い。

ポイント

複数のサービスを利用すれば、そのIDやパスワードの数も必然的に増える。今回の事例は、デジタル社会の基本であるIDやパスワードの管理姿勢が問われた事例だ。その管理方法には暗記派、メモ派といろいろあるだろう。必要な時に、必要な情報を呼び出せないと、一番困るのは自分自身であることを忘れないでほしい。また気軽な情報発信が思わぬトラブルを引き起こす場合もあるので、慎重な姿勢も心がけたい。

相談内容(2014年4月・保護者・青少年男子)

息子に携帯電話を持たせたばかりなのだが、変なメールがたくさん届いている。おかしいと思い、心当たりがないか息子に尋ねると、学校の友達から、息子のメールアドレスをSNSに書いても良いか聞かれ、良いと言ってしまったらしい。

アドバイス

メールアドレスは自分自身でしっかり管理すべき情報であり、安易に教えたり、他人のメールアドレスを勝手に公開することはルール&マナーに反する行為であることを息子さんには指導してほしい。メールアドレスを作成したばかりでほとんど利用していないのであればアドレスを変更するのも良いだろう。変更したあとで同じことを繰り返さないように、家庭でもメールアドレスの扱いについてしっかり話してほしい。

ポイント

メールアドレスも大事な個人情報であり、大切に管理するべきものである。他人のメールアドレスの扱いについても同様である。むやみに他人に広めたりしてはいけない。何らかの方法でメールアドレスが他人に伝わってしまったことで、迷惑メールが届く原因になったり、悪用されたりするトラブルが起きている。トラブルに遭わないために、メールアドレスの扱いについても家庭でルールを決めておくと良いだろう。

相談内容(2014年3月・保護者・青少年男子)

子供が毎日ゲーム機器自体で遊んでいる。最近子供からインターネットに繋がるようにして欲しいと言われた。ゲーム機器でもネットに繋げることを知らなかった。先日、大型電気店で実際繋がることを確認した。画面を見て、動画サイトなど色々なサイトを見られることも分かった。改めて、まだネットを分からない子供に、そんな環境を作っても良いのかどうか迷った。現在、家に無線LANの設備は無く、ゲーム機器をネットに繋ぐことはできない。ネットに繋いで危ない点はあるのか。

アドバイス

ネットに繋いで危ない点としては、一番多いのが架空請求に関するトラブルである。全く面識がない人とインターネットで簡単に繋がる場合もある。たとえばゲームの攻略法を教えてもらいたいと思うところから始まり、ゲームの仮想コインを取られてしまう、相手の要求を断り切れずに自分の顔や裸の写真等を送ってしまう等のトラブルもある。インターネットに繋がる機器はすべて悪いことに結び付くのではない。使い手によって良くも悪くもなるものである。その指導や注意喚起を、保護者として子供に伝えてほしい。

ポイント

インターネットに繋がる機器は、パソコンや携帯電話、スマートフォンだけではないことを保護者として理解してほしい。この事例のように、ゲーム機器がインターネットにアクセスできるツールであることを初めて知ったからこそ、そのような環境を無条件で子供に提供する不安を覚えたのである。子供がインターネットの世界で、どのようなサイトにアクセスし、どのような使い方をしているのか、常に目を配ってほしい。特に有料課金のゲームでは、子供が使っているサイトが何か、どのような課金システムなのか、ゲーム内で知り合った人がいるのか、その人と取引は行っているのか等、見守るべき点が多いのを忘れないでほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。