相談事例

その他

相談内容(2013年6月・保護者・青少年男子)

子供たちが利用している通話アプリがとても危険である。1人の保護者から連絡があり、同じ学校の生徒がその通話アプリで性器を公開し、そのアプリを利用している大人が面白がって見ているとのことだった。話をしてくれた保護者は、証拠を揃えることはできる。夏休みを前に不安であり、警察に行った方がいいのか、学校に行った方がいいのか、どうしたら良いのだろう。

アドバイス

性器が見える状態の動画や画像をインターネット上に公開することは犯罪であるので、今すぐにやめさせた方が良い。保護者の方の迷いは、その生徒の将来を考えてのものだとすれば、まずは学校に報告し、動画・画像を公開している生徒とその保護者に注意をしてもらうと良いだろう。学校に説明する際には、生徒の将来を考え、警察へ行くことはしなかったこと、いずれ、ネット上の第三者が通報することもあり得ること、そうなれば人物を特定することも可能であり、犯罪者となる危機感を持ってほしいことを説明すると良い。学校の対応に満足がいかない場合には、警察へ行くなど選択肢はいくつかある。

ポイント

法律違反の可能性がある相談事例。スマートフォンのアプリを利用して、写真や動画を撮影して他人と交換したりネットに簡単に投稿できるようになったが、何でも公開してよいわけではない。現実の世界で禁止されている行為は、インターネットの世界でも同様に禁止されている。ネットで知り合い、お互いに見知らぬ相手であっても安易な行為は避けるべきである。

相談内容(2013年5月・保護者・青少年男子)

子供にスマートフォンを持たせている。SNSアプリなどを利用しているようだが、自分は従来の携帯電話を利用しているので、SNSもスマートフォンも、その危険性については何も知らない。どういったことに気をつければよいのか教えてほしい。

アドバイス

通話、メール、掲示板のような機能があるアプリでは、他人とのコミュニケーションの部分でトラブルが多い。アプリのホームページに、気をつけるべきことが書かれているので見ておくと良い。スマートフォンは有料アプリのダウンロードで金銭的な問題などもあるだろう、インターネットで気をつけるべき基本的なことは、知らないアドレスからのメールは開かない、ファイルやアプリは信頼できる場所からダウンロードするなどがある。アプリの心配をしているならば、勝手にダウンロードさせない設定もすることができる。

ポイント

低学年から子供にスマートフォンを持たせる家庭が増えているが、その特徴や安心・安全な使い方について保護者に知識がないというケースも少なくない。トラブルに巻き込まれないためには、まず、どのような危険があるのかを親子で話し合うことが重要であろう。危険を理解し、怪しい場所に近づかない、安易な行為をしない、という意識を身につけさせることが、トラブルから子供を守るための予防策である。フィルタリングや機能制限など、機器側でできる対策と、知識や意識などリテラシーの面で必要な対策の両方が必要である。

相談内容(2013年4月・青少年男子)

1年半ぐらい前、アダルト系のアプリをスマートフォンにインストールした。その後、すぐにアプリは削除し放置していたのだが、最近不安になり相談した。学校でインターネットモラルの講演があり、専門家の説明とDVDの再現ドラマを見た。DVDの中で、スマホに不正アプリをインストールしたら位置情報が盗まれ、「今から行く」と脅しのメールが来て慌てて位置情報をオフにしているシーンがあった。自分がインストールしたアプリもこのようなアプリだとしたら、位置情報を盗まれて、犯罪者が自分のところに来る可能性はあるか?

アドバイス

アプリをインストールしたことによって位置情報が盗まれ、常時、自分の居場所を突き止められているのではないかという心配をしているようだった。不正アプリによりスマートフォン内の位置情報やメールアドレスなどが外部に送信されてしまう事例は起きているが、一度抜き取られたら常時居場所がわかるわけではない。アプリを削除したのであれば心配ない。

ポイント

学校の講演をきっかけに、自身の過去の行為に不安を感じた青少年からの相談事例である。スマートフォンにはGPS機能があり、スマートフォンの中身の情報を盗む危険なアプリにより、位置情報が含まれるというトラブルが起きている。位置情報は、住所や行動範囲の特定につながるプライベートな情報である。不安な状況に出会わないために、自分が利用している機器の中身にどんな情報が記憶され、盗まれることでどんなリスクがあるのかをしっかり把握しておきたい。また、興味本位で怪しいアプリをダウンロードする行為は避け、信頼できる正規のサイトから安全なアプリを選ぶことを心がけたい。

相談内容(2013年3月・保護者・青少年女子)

新入学時に携帯電話を買い与えた。ホワイトリスト方式のフィルタリングを利用しており、実質メールしか利用していない。そんな中、まわりの友達がSNSを始め、自分もやりたいと思ったのか、誕生日にタブレット端末を買ったところ、無線LANを自分で購入し、設定して利用している。成績も落ち、家に帰ればインターネットばかりやっていて心配である。タブレットがスマートフォンと同じように利用できることを知らず買ったことを後悔している。

アドバイス

無線LANの機械があったとしても回線の契約がなければ利用できないので、回線を解約して1から始めるのも良いだろう。なぜ解約するのか、インターネットをどう使ってほしいのか親の気持ちを話すことはもちろん、娘さんの要望、気持ちも理解する必要があり、お互いが歩み寄って話しをしてほしい。心配している、使ってはダメ、だけでなく具体的な話しをしてほしい。娘さんも、なぜインターネットが必要なのか、SNSが必要なのか、友達が使っているから、という漠然とした理由ではなく、親が納得する説明ができないのであれば、まだ利用するのは早いとも言える。インターネット初心者のはずなので、きちんと使えるようになったら、利用の範囲を広げていけばよい。

ポイント

タブレット端末もインターネット回線とアプリがあれば、通話、メール、ネット閲覧等が可能であるが、知らずに子供に機器を買い与え、親が子供のネット利用をコントロールできなくなってしまったという相談が多く寄せられる。このようなトラブルも、事前に親子で利用ルールを決めておくことで回避できたであろう。後悔しないためにも、また子供がトラブルに遭わないように見守るためにも、子供に買い与える機器にどのような機能・特徴があるのかを親がきちんと把握しておきたい。

相談内容(2013年2月・保護者・青少年男子)

新入学を前に息子にスマートフォンを持たせようと思っている。携帯電話を持たせるのは初めてのため、フィルタリングをかけようと思うが、見たいサイトが見れなくなるので困ると思う。SNSは使いたいと言っている。しかし、今までも反抗がひどく、入寮するため、親元を離れると好き放題に使われてしまい、犯罪も犯しかねないのではないかと心配。どうしたらよいか?

アドバイス

フィルタリングの仕組みについて、ホワイトリスト方式、ブラックリスト方式を説明した。必要なサイトがフィルタリングの対象だった場合は、個別にブロックを解除できるサービスもある。スマートフォンの場合は、無線LAN経由でもインターネットに接続でき、その場合、携帯電話会社のフィルタリングが効かない点なども説明した。機器や携帯電話会社によって提供されているサービスが異なるため、購入する機器や携帯電話会社が決まっているのであれば、その携帯電話会社の説明を聞くことをお勧めし、問い合わせ番号を案内した。

ポイント

新学期、新入学を前に、携帯電話やスマートフォンを子供に持たせる家庭が増える時期である。特に最近はスマートフォンの購入を考えている保護者も多いと思われるが、その際に気をつけたいのがスマートフォンへのフィルタリングの導入についてである。携帯電話と異なり、2種類の回線でインターネットが利用できるため、従来のフィルタリングをかけておけば安心という考えは危険であろう。子供がトラブルに出会わないための知識や術を身につけたうえで利用させることが保護者の責任だという意識を持つことが大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。