相談事例

その他

相談内容(2012年11月・青少年女子)

学校で少し流行っているSNSアプリをスマートフォンにダウンロードした。その後、メールの件名にSNSの名前とURLがあり、本文には何も書いていないメールが友だちの携帯電話に何回も届く状況になった。その友達は、自分のスマートフォンの電話帳に入っている。そんな状況から、アプリケーションを使いたくないと思い削除したが、問題は解決しなかった。アプリケーションのアカウントの削除方法が分からない。

アドバイス

アプリケーションのトップ画面から順番にクリックして、アカウント削除依頼を送信して様子を見ることにした。友達に届いたメールは、その都度削除して対応してもらうようにと伝えた。

ポイント

アプリケーションを削除しても、アカウント削除を行わなければサービス利用解除にならない点に注意する。最近ではアプリケーションをインストールして実行すると、スマートフォンの端末に登録されている電話帳の中身が外部に送信されてしまう不正なアプリケーションも出回っている。アプリケーションのダウンロードは公式サイトから実行するように注意する。たとえ公式サイトであっても不正なものである可能性があると、常に注意することが必要だろう。

相談内容(2012年10月・青少年男子)

アダルトアプリを無料だと思いダウンロードしてしまった。そのときは何もなかったのだが数日後に電話がかかってきてお金を請求された。その後、家族や友達の多数に迷惑メールが同じところから来ているそうで、多分、電話帳のデータを抜き取られたせいだと思う。どうしたらいいか?両親や友達には怖くてまだ言っていない。

アドバイス

メールアドレスはさまざまな手段で収集され、業者のメール送信リストに登録され、迷惑メール送信先として利用される。したがって、家族や友達に届いているメールも、必ずしも電話帳が収集された結果だと断定はできないが、電話番号が収集されて電話がかかってきたことは事実である。家族や友達には言いにくいかもしれないが、スマホで不正なアプリをダウンロードしてしまい、情報窃取の被害にあった可能性があり、みんなに迷惑をかけているかもしれない、ということを正直にお話しできるとよい。

ポイント

ネット上での危険な行為により、自分だけでなく周囲の人にも迷惑をかけてしまうことがあり得る、ということが分かった事例である。スマートフォンのアプリから電話帳のデータが抜き取られるトラブルが増えている。一度抜き取られたデータは取り戻すことができず、どのような使い方をされるのかも分からない。インターネットを安全に使うことは、周囲の人へのマナーでもあることを覚えておきたい。

相談内容(2012年9月・保護者・青少年男子)

息子が最近パソコンを使い始め、ユーチューブ等の動画サイトを見ている。そのような動画サイトから別のところへ飛んでしまう等の事例を耳にし、フィルタリングの利用を検討しているが、パソコンには詳しくなく、フィルタリングがどういうものなのか、どう使えばいいのかわからないので教えてほしい。

アドバイス

利用するには、市販のソフトを購入したり、ネットから購入しダウンロードしたり、プロバイダーでも提供している。パソコンにインストールして利用するもので、ウイルスソフトと同じようなものである。最新のデータを取得して利用する。ホワイリストとブラックリストがあるが、ネット初心者はホワイトリストの方が安全である。見れないサイトがあったとしても、保護者がそのページを確認し、承認すれば見れるようになる。親子で話しをして是非利用してほしい。

ポイント

携帯電話ではフィルタリングを利用していても、パソコンでは利用していない家庭も少なくない。保護者の知識が十分でないために対策が不十分であり、実際にトラブルが起きて初めて対策を考えるという家庭も見られる。フィルタリングを利用していれば100%安全とは限らないが、フィルタリングを導入することで、インターネットを安全に利用することへの意識を高め、トラブル回避の知識を家族で共有するきっかけにしてほしい。

相談内容(2012年8月・青少年男子)

夏休みにインターネットを沢山利用した。SNSを色々と利用しているが、自分の不平不満や自慢等どうでもよいことを書いている人が多く、なぜそんなことを書くのかわからない。自慢をうらやましいと思ってしまう自分もイヤだ。また、人の悪口を書く人もいるがどういう心理なのかよくわからない。

アドバイス

インターネットは自由な場であるが、自由には責任が伴うもの。不平不満や自慢は、その人が書きたいから書いているのであって、書くことを止めることはできない。なぜなら規制するということは情報を発信、受信する側の自由を奪ってしまうことになるから。なので、利用する人それぞれが情報の発信には責任を持たなければいけなく、他人の悪口を書くことは許されない。一方、そういった書き込みを見て、良い気持ちがしないのならば、見なければよい。つまり受信する側でコントロールをすればよい。インターネットは便利なツールではあるが、負の部分があることは確かなので、自分の必要な情報を受信して、生活にあった使い方を自分でコントロールしなければいけない。

ポイント

インターネット上に書き込まれたさまざまな情報を目にすることで、共感、異論、疑問などの感情が湧き上がるのは当然である。現実の世界では簡単には見聞きできない情報を、簡単に見ることができるのはインターネットの利点であるが、それにより情報に左右されやすくなる側面もあることを意識する必要があるだろう。インターネットとの関わりが欠かせない現代では、発言・表現の自由を理解し、必要な情報、不要な情報を自身で取捨選択する力を身につけていくことも青少年には必要であり、それを適切にサポートするのが大人の役割だと考える。

相談内容(2012年7月・保護者・青少年男子)

息子からスマートフォンを買って欲しいとねだられている。理由は、友達がみんな持っているから持っていないと恥ずかしい、携帯電話は古くさくて嫌だ、と言う。保護者としてはもう少し学年が上がるまで与えたくないと思っている。理由は、現在すでにパソコンに依存気味で、部活動にも入らず、自室でパソコンから離れずにいる。ネット上だけでなく現実のコミュニケーションがきちんとできる大人に育ってほしい。しかし、「考えが古い」と言い、買ってもらえないなら勉強もしないし、いい学校に入らないと言う。

アドバイス

スマホを持たせたくない理由、息子さんがスマホを持ちたい理由の話し合いがきちんとされていない印象を受けた。スマホはおもちゃではなく、親が子供に貸し与えるものだという認識を持たせ、何のためにスマホが必要なのかをきちんと息子さんに説明してもらうとよいのでは?と伝えた。理由に納得がいかないなら持たせなくてもよいし、納得がいくなら、利用ルールを話し合って条件付きで使わせることを勧めた。インターネットはうまく活用することで勉強にも役立てることができるので、否定しすぎずにきちんとお話してほしいと伝えた。

ポイント

スマートフォンの普及率は推定で18%(前年からほぼ倍増)(※1)という調査結果からも、子供へのスマートフォン普及率は確実に伸びている。なし崩し的に持たせるのではなく、その必要性を子供自身が自分の言葉で説明できて初めて、購入のスタートラインに立てるのではないだろうか。家庭でのルールを決めて使い始める必要があり、そのルールが守られているかどうかも常に保護者として関心を持つ必要があるだろう。
(※1 日経BPコンサルティング 「携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2012」より)

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。