相談事例

その他

相談内容(2016年5月・保護者・青少年男子)

音楽を聴くために携帯音楽プレーヤーを購入した。子供専用で使うのでフィルタリングをしたいのだがどうすれば良いか教えてほしい。

アドバイス

公式マーケットからフィルタリングアプリをダウンロードすることができるが、種類は1つだけではなく、いくつかの中から選ぶ必要がある。利用するのは青少年本人であるが、利用させるのは保護者なので、設定等はすべて保護者が行わねばならない。そのため、有料、無料の選択肢も含め、保護者が利用しやすく、必要な機能を備えているという点で選ぶと良い。無料期間が設けられているフィルタリングアプリもあるので、いくつか利用を試し、使いやすいものを選ぶのが良いだろう。

ポイント

インターネットの通信環境や機器の多様化のみならず、スマートフォンやタブレットでは、アプリから接続する方法もあり、利用している通信環境や機器等、その使い方によってフィルタリングの利用方法を変えていかねば有効に活用することが難しい。まずは、インターネットに接続できる機器を青少年に利用させる前に、保護者がその機器の使い方を知り、子供がどのような使い方をするのかを知り、適切なフィルタリングを設定してほしい。

相談内容(2016年2月・保護者・未就学児)

友人が自分の子供(複数人)の写真をSNSに掲載している。幼児の裸の写真も含まれている。子供が可哀想であり、何とかしたい。

アドバイス

たとえ自分の子供の成長記録であっても、閲覧者のなかには児童ポルノと受け止める者もいるかもしれない。自分が想像するとおりの見方をする人ばかりではないことを友人に伝え、インターネット上に公開しない方が良いと助言することを勧める。インターネット上に発信されている情報が不快かどうかは、情報を受け取る人の価値観による。しかし、法律に反するような情報であれば、管理会社や警察に通報したり、相談したりすることはできるだろう。

ポイント

インターネットに投稿した写真には、その内容や設定によっては、個人の特定につながるさまざまな情報が記録されている。子供の写真は、悪用されたり、収集家のコレクションの対象にもなりかねない。写真の投稿がきっかけでトラブルに発展させないために、どんな危険があるのかをしっかり認識しておく必要がある。子供の成長を友人と共有したいという気持ちから、SNSに子供の写真を投稿する保護者が増えているなか、子供のプライバシーへの配慮、写真を閲覧する人たちへのマナーについて、保護者同士でも話し合いができると良いだろう。

相談内容(2015年11月・保護者・青少年男女子)

スマートフォン購入時に、フィルタリングサービスの説明を受け、申し込みをした。ところが自宅で有害サイトにアクセスしていた形跡がみられた。自宅のWi-Fiに繋ぐと、電話会社で申し込みをしたフィルタリングは有効でなくなってしまうか。どのような対策があるのか。

アドバイス

電話会社が提供するフィルタリングは、家の中でWi-Fiを利用してアクセスしている状態では機能しない。家の外で、無料のWi-Fi環境が提供されている場合も同様で、有害サイトにアクセスできてしまう。この仕組みを保護者側でしっかりと理解してほしい。家庭での対策として、Wi-Fiルーター自体にフィルタリング機能を設定する方法がある。または、家庭で契約しているインターネット接続業者(プロバイダ)がフィルタリングサービスを提供している場合があるので問い合わせることを勧める。フィルタリングサービスを利用していても、有害サイトを完全にシャットアウトできるわけではない。万が一、有害サイトに入ってしまった場合でも、自分の年齢から判断してアクセスすべき場所ではないこと、ページの先へ進むのではなく、一つ前のページに戻ることが危険回避の有効手段であることを家庭で話し合えると良い。

ポイント

スマートフォン購入時に電話会社のフィルタリングサービスの利用を選択しても、今回のように自宅や自宅外でWi-Fi環境にアクセスした結果、トラブルに巻き込まれる事例が増えている。保護者はフィルタリングを利用しているから100%安心だとは言い切れないことを忘れないでほしい。子供のインターネット利用環境について把握し、見守ることが大事である。

相談内容(2015年8月・青少年男女子)

いつも閲覧している、あるまとめサイトにアクセスすると、いきなりウイルス感染を警告するようなメッセージが出てビックリした。電話番号、メールアドレスなど個人情報がばれたのだろうか。また、自分が登録している人たちの電話番号などもばれたのか。どうしたら良いか。

アドバイス

不正なアプリやウイルスに感染している恐れがあるのであれば、まず、スマートフォンをスキャンをして確認する。携帯電話会社が提供しているウイルス対策サービスなどの利用を検討すると良いだろう。ウイルスチェックや不正なアプリがないかを確認し、しばらく様子を見る。あるいは、スマートフォンを初期化するのが一番良いだろう。この場合、保存してあるデータはすべて消えてしまうので、適切にバックアップを取る、利用しているサービスを一覧化し、ID、パスワードを書き出す等の作業も必要になるだろう。

ポイント

スマートフォンを利用する上で大事なことの1つがセキュリティ対策である。スマートフォンをターゲットにした不正なアプリが増えている。さらに、そのような不正アプリをダウンロードさせるために、利用者の不安をあおるような、ウイルス感染を知らせる偽りのメッセージを出すパターンも見られる。しかし、実際にウイルスに感染したかどうかは、端末のスキャンをしない限り検出は困難であるため、専門のアプリやサービスを利用してウイルスチェックを行う必要がある。スマートフォンは従来の携帯電話の延長線上にあるものではなく、パソコンと同様の本格的なコンピュータである。このような経験をきっかけに、スマートフォンやインターネットの仕組みや安全な使い方を身に付けられると良いだろう。

相談内容(2015年7月・青少年女子)

SNSに友達とのプリクラを載せたら、別の友達がそのプリクラを保存していた。よく考えれば簡単にできることだと思った。ネットに載せられたり悪用されたりしないか心配。SNSの友達はリアルに知っている人しか登録していない。

アドバイス

写真には「肖像権」があり、個人の写真を無断で使用することはできず、本人の許可を得て撮影した写真でも勝手に公開してはいけない。悪用の不安については、写真を保存した友達に直接会って話しをしてほしい。「SNSを見ている人が保存することまで想像ができず、友達とのプリクラを載せてしまった」、「一緒に写っている友達に迷惑をかけてしまうので、保存した写真はすぐに消してほしい」ということを伝えるのが良いだろう。

ポイント

たとえ友達限定の場所であっても、写真を公開するということは、自分の手元から離れることであり、自分でコントロールすることはできなくなる。写真や動画だけではなく、文字も同様である。一度公開すると取り返せないことを理解する必要がある。インターネット上に公開するものについては、安易に投稿することなく、公開する必要があるのかどうかまでをしっかりと考え、責任を持った行動が取れることが望ましい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。