相談事例

架空請求

相談内容(2022年5月・保護者・青少年男子)

子供がアダルトサイトで18歳以上かどうかの質問に「はい」をクリックしたところ、契約完了の画面が表示されたらしい。びっくりして契約取り消しのメールと電話をしてしまったようだ。保護者と相談してからもう一度電話をしてほしいと言われたそうだが、どうしたら良いか。

アドバイス

サイトにアクセスしたり年齢確認を押しただけでは、利用規約の同意や有料の契約に同意をしているとは言えないため、契約は成立していないと考えられる。お金を請求されたとしても支払う必要はないと考えて、このまま無視をすると良い。しかし契約取り消しのためにメールや電話をしたことでメールアドレスや電話番号が相手に伝わり、今後は迷惑なメールや電話が増えるかもしれない。迷惑メール防止設定や電話の着信拒否などの対策をとってほしい。

ポイント

架空請求のトラブルでは、契約完了や料金請求の画面を見て慌てて業者へ電話をかけたり、解約のためにメールを送るなど、自分から連絡をすることで心配事を増やしてしまうケースが多い。電話での連絡を求められても、お金を支払わせるように仕向けられていると考えて、サイトに一切関わらないことが心配事を大きくしない対処法である。アダルトサイトでは、年齢を偽り先に進んでしまったことがトラブルの発端になっていることが多いため、サイトのルールを守って利用できるように、この機会にインターネットとの安全な付き合い方について親子で話し合えると良い。

相談内容(2022年2月・青少年女子)

タブレットで調べ物をしていたときにうっかり広告に触れてしまい、アダルトサイトが開いた。年齢確認があり、間違えて18歳以上を押してしまったようで、会員登録されお金も請求された。その後の画面ではOKのボタンしか押すことができなかった。会員登録を解除したい。

アドバイス

有料契約の申込みには承諾の意思表示が必要であり、利用規約や有料の契約に同意をしていないのであれば契約が成立したとはいえない。また、間違えたと気がついた時に訂正ができるような措置がなければ、錯誤(さくご)による契約取消の主張もできるので、一方的な請求に対しては無視をしてほしい。登録解除のために電話やメールをしていた場合に、電話については、電話番号が相手に知られていると考え、非通知や知らない番号からの電話には十分に注意をし、着信拒否などで対応すると良い。メールについては、必要のないメールが届いたら読まずに削除し、迷惑メール設定などで受信拒否をすると良い。

ポイント

意図せず有料サイトに登録されお金を請求されるトラブルは、広告やリンクから誘導されたサイトで起こることが多い。青少年はこうした知識を身につけ、広告やリンクは安易に押さないように気をつけてほしい。この事例のように、キャンセルしようとしても「OK」のボタンしか押せないように作られている画面のパターンも多く確認されている。このようなときは、焦らずブラウザ画面を閉じるなどでそのサイトから離れることが対策の1つである。対処に迷ったときには一人で判断せずに保護者や身近な大人に見てもらうことが大事である。

相談内容(2021年11月・青少年女子)

アダルトサイトで18歳以上の下にあった「次へ」と書かれたボタンをクリックしただけで登録が完了し、お金を請求する画面が表示された。問い合わせ窓口があったためメールを送り、電話でも連絡をして18歳未満だと伝えた。

アドバイス

インターネットで有料サービスを提供する場合、事業者は電子消費者契約法という法律を守らなくてはならず、契約が成立するには利用者の承諾の意思表示が必要となる。さらに特定商取引に関する法律では確認画面、取消画面も用意されていないといけないと定められている。サイトでの出来事をよく思い出し、契約が成立していないと考えられるようであれば無視をしているのが良い。相手にメールや電話をしたことで連絡先が伝わり、今後は迷惑メールや電話が増えるかもしれない。迷惑メール防止設定や電話の着信拒否などの対策をとってほしい。

ポイント

年齢確認のボタンをクリックしただけであれば、請求画面が表示されたとしても契約が成立しているとは限らない。契約が成立していないのに、利用者を焦らせて問い合わせ窓口へと誘導して電話やメールで連絡をするように仕向けるのも架空請求サイトに多くあるパターンである。ただし18歳未満なのに18歳以上と嘘をついて利用しようとするのはトラブルの原因となるため、年齢制限を守ってほしい。規約などが表示されたときには、難しい内容であってもよく読み確認してトラブルを防いでほしい。

相談内容(2021年9月・青少年女子)

アダルトサイトを見ようとして動画を再生しようとしたらシャッター音が鳴って会員登録完了になった。画面に書いてあるとおりに退会申請のメールを送り、サポートセンターに電話した。退会したという通知が来ないので再度電話をした。すると、処理に時間がかかっていると言われた。どうすれば良いか。

アドバイス

自分の意思で利用規約や有料会員登録への同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられる。動画を再生しようとしただけで勝手に登録されたのであれば、契約が成立している状態とは言えないだろう。このような場合は、退会をする必要も、お金を支払う必要もないと考えて無視しているのが良い。相手にメールや電話をしたことで連絡先が相手に伝わり、今後は迷惑なメールや電話が増えるかもしれない。迷惑メール防止設定や電話の着信拒否などの対策をとってほしい。

ポイント

シャッター音が鳴り写真をとられたと思わせたり、サポートセンターに連絡するように誘導するなどは、従来からよくある手口である。青少年はこのような場面では退会をしないといけないと信じ込んでしまい、焦って行動してしまいがちだが、連絡をさせて個人情報を収集したり、お金を支払わせることが相手の狙いだと考えて注意してほしい。架空請求だと確認したうえできっぱり無視することが基本であり、トラブルを大きくしないためにも保護者などに相談をして対応してほしい。

相談内容(2021年7月・青少年男子)

ゲームサイトの広告をタップしたらアダルトサイトが開いた。年齢確認があり、間違えて「はい」をタップしたら、登録完了画面になった。お金を請求され、12時間以内に支払わなければいけないが、誤作動であればキャンセルができると書いてあったので電話をした。しかし受付時間外だったためメールを送ってしまった。

アドバイス

年齢確認だけでは有料の契約に同意をしたことにはならないので契約は成立していないと考えられる。お金の請求には応じずにこのまま無視をすると良い。しかしキャンセルのために電話をしたことによって相手に電話番号が伝わっている可能性があり、今後は相手から電話があるかもしれない。知らない番号や非通知の電話には出ないこと、しつこい電話には着信拒否などで対応すると良い。また、メールアドレスも相手に伝わっているので、迷惑メールも増える可能性があると考えて、迷惑メール防止の設定をすることを勧める。

ポイント

夏休みで自由に過ごす時間が増える青少年は、特に気を付けてほしいワンクリック請求の事例である。有料契約は年齢確認だけで成立することはないため、お金を請求されたとしてもきっぱりと無視をするのが基本的な対応である。12時間以内といった期限や、誤作動という言葉は利用者をだまそうとしているのかもしれない。焦って間違った対処をしないように、保護者や身近な大人に相談して判断してもらうことも大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。