相談事例

架空請求

相談内容(2012年4月・青少年女子)

年齢制限のあるサイトに入り、登録されてしまった。相手に電話をすると退会方法を説明され、未成年であることを証明するために、学生証を写メで撮ってメールに添付するようにと言われ、言う通りにメールを送ってしまった。学校と自宅住所は知らせてはいけないと思って隠したが、写真、氏名、生年月日は知らせてしまった。請求メールには自分の携帯電話の端末情報が書かれていた。住所を知られて家に取り立てに来ないか?怖い。メールを受信拒否したが、別のアドレスからも届く。

アドバイス

退会のために学生証の写メをメールで送らせ、アドレスを収集する手口と推測される。請求に応じる必要はなく、メールも無視するようにと伝えた。受信拒否をしても届く状況から、アドレス変更を勧めた。端末情報からでは住所はわからないことや、実際に家に取り立てにくる可能性は(相手にとってリスクが高いため)少ないので心配ないと説明した。今後は、学生証などの個人情報は安易に提示してはいけない点も注意した。ひとりで判断して行動せずに、必ず、周りの大人や「こたエール」に相談するようにと伝えた。

ポイント

アダルトサイトで「登録された」と焦らせ、退会申請をするように誘導し、青少年に学生証をメールで送らせようとするケースが増えている。一度メールアドレスが知られると、退会できたと思っても、さらに支払いの催促や迷惑メールが増えるのは必至である。架空請求の手口がますます巧妙化していく中で、子供だけの判断で自らトラブルを大きくする行動をしてしまわないために、すぐに大人に相談するように指導できるとよい。

相談内容(2012年2月・青少年男子)

スマートフォンでアダルトサイトに行き、間違えて登録ボタンを押してしまった。10万円近い料金の請求が表示され、3日以内に支払うようにと書いてある。どうしたらよいか?また、登録ボタンを押したことで、個人情報が漏れていないか心配。フィルタリングは、スマートフォンに機種変更したときに解除した。解除してからはこのようなトラブルに遭ったのは初めて。

アドバイス

間違えて登録されてしまったのであれば、契約錯誤を主張できるため、請求に応じる必要はない。また、登録ボタンを押しただけでは個人情報が相手に伝わっていないので心配いらない。今後も安心・安全にインターネットを利用するために、再度のフィルタリングの利用を勧めた。

ポイント

スマートフォンに機種変更した際にフィルタリングを解除していなければ、このようなトラブルも未然に防ぐことができたと考えられる。フィルタリングの解除を考えるきっかけは、単に機種変更や年齢に達したということのほかに、インターネットを安全に利用するための知識が十分に身に付いたかという点も考慮できるとよい。

相談内容(2012年1月・青少年女子)

iPodからWiFi経由でインターネットにアクセスし、アイドルの動画サイトを見ているうちに興味本位で「18歳以上」をクリック。その後にすぐ、有料サイトで98,000円を支払うように書いてある画面が出てきた。恐くなってiPodの電源を切ったのだが、不安になってこたエールに電話した。

アドバイス

ワンクリック詐欺だと伝え、決して相手に連絡をメールあるいは電話で入れたりしないようにと伝える。興味本位であっても「18歳以上」をクリックした点を反省してほしいと伝える。同じような罠がネットにはたくさんあるので十分に注意するように伝えた。

ポイント

iPodでの架空請求の事例。携帯電話ではフィルタリングを利用していても、携帯音楽プレーヤーやゲーム機にはフィルタリングを利用していない、あるいはフィルタリングがかかることを知らない保護者が多い。携帯電話以外のゲーム機や音楽プレイヤーなど、子供が単独で利用する機器にインターネットが接続できる機能があるという認識と、フィルタリングを利用すべきという意識が必要である。

相談内容(2011年12月・青少年女子)

アイドルの動画を見ようとしたら年齢確認の質問あり、「18歳以上」をクリックした。すると、登録完了の表示と、2日以内に85000円を支払うようにと表示された。両親もいないので、どう対応したらよいか分からず「こたエール」に相談した。相手には電話やメールでの連絡は行っていない。

アドバイス

請求画面を閉じると画面が消え、再起動後に請求画面が再度出現しないことを確認した。18歳以上でないのにクリックした点を反省すべきことも伝え、フィルタリングを使用するように勧める。また、困った時により安心するためには親や周囲の人に相談すると自分も楽になるので、できればありのまま伝えてほしいと伝えた。

ポイント

一見して問題ないように装っているサイトにも悪意が潜んでいた事例。思いもよらない場面で突然に高額請求を受けたことによる心理的なショックは大きく、泣きながら電話をかけてくる相談者も多い。このような予期しないトラブルに遭わないためにも、青少年の利用にはフィルタリングは必須である。また、青少年は興味を優先して年齢を偽って利用するケースが見受けられるが、成人になると契約の錯誤が適用されない場合もある。ネットの利用も、年齢制限を守ること、規約に同意することが前提であることをしっかり学ぶ必要がある。

相談内容(2011年11月・青少年女子)

携帯電話でリンクをたどって行くうちにアダルトサイトにつながり、興味本位で年齢確認、利用規約と進んでしまった。その後、入会・登録と請求案内画面が出た。料金と支払い期限が書かれている。どうしたらよいか?利用規約を見直してみたら、「当サイトは架空請求サイトではない」とか「入金を確認できない場合は、個体識別番号から身元調査をする」などと書かれていて怖い。

アドバイス

アダルトサイトに多い架空請求であり、請求は無視して問題ない。携帯電話の個体識別番号から個人情報を調べられる可能性は低いこと、自分から連絡しなければ実際に請求されることはないこと、請求されても契約の無効を主張できることを話した。不安があればいつでもこたエールに相談してほしいと伝えた。

ポイント

架空請求に関する相談は依然として多い。この相談のように、「当サイトは架空請求サイトではない」という文面で請求を拒否できないと信じ込ませようとする事例も多く見受けられる。もっともらしい文面があっても、冷静な判断・対処が必要であることを青少年にしっかり覚えてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。